㈱ミレニアムダイニング

地域に根差し、食を提供

兵庫、大阪で持ち帰り弁当店をフランチャイズを含め計12店舗展開する。手づくりで豊富なメニューをそろえ、持続可能な開発目標（SDGs）の取り組みにも力を入れる。

だし巻きと唐揚げが人気ですね。

「だし巻きは焼いてすぐ急速冷却器に入れ、うまみを閉じ込めます。保存期間を延ばせ、素早く提供できています。唐揚げは、好きな人が多く、味にもこだわっています。二つを使う『だしから弁当』は売り上げ上位の人気商品です」

新型コロナウイルス禍の影響は。

「コロナ禍で多くの飲食店が持ち帰りや配達を始めました。競合が増え、弁当の配達件数は減りました。何でも好きなものが頼める時代。原材料や容器代が上がっても、なかなか売価は変えられず、持ち帰りの業態は厳しいですね」

対策は。

「新メニューの開発や新たな売り方、人員配置の最適化などできることを模索しています。ビジネスホテルや障害者の就労支援施設に冷凍の弁当を提供する分野を伸ばしたい。高校の学食などに冷凍弁当の自販機設置も考えています。お昼だけでなく、スイーツも販売しようと商品開発や新たな販売方法を検討中です」

社会課題の解決にも取り組む。

「グループ会社で障害者就労継続支援Ａ型事業所を運営しています。地域に根差し、さまざまな方に働く場所や食を提供していきたい。弁当のご飯を減らしたい人のご飯を、地域の子ども食堂などに提供する『お福分け制度』も設けています。残飯が減り必要な人に届けられる。いろいろな飲食店に広がればうれしいです」
（まとめ・赤松沙和）

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