Mラボ課題解決ラボ2019

  1. ホーム
  2. Mラボ課題解決ラボ
  3. Mラボ課題解決ラボ2019

兵庫県内の企業と大学生の就職マッチングを様々な事業を通して行う『Mラボ』の中核事業『課題解決ラボ』(兵庫県、神戸新聞社主催)の公開プレゼン大会を、10月26日(土)、神戸ハーバーランドにて開催します。

『課題解決ラボ』は、新商品開発やマーケティング戦略など県内企業が抱える様々な経営課題を、大学生がゼミの専門性をいかし、学生の視点で解決を目指す事業です。

製造業、サービス業など兵庫県内10企業から出された課題について、調査・研究を進めてきた20チーム(11大学、20ゼミ、約250名の学生)が研究成果を発表し、優秀チームを表彰します。

開催概要

開催日時 10月26日(土)10時~17時10分
開催場所 神戸ハーバーランドスペースシアター (神戸ハーバーランドセンタービル地下1階
当日の流れ 各チーム10分でプレゼンを行い、7名の審査員により評価が行われ、優秀チームが表彰されます。
審査基準 『①論理性 ②実現可能性 ③独自性 ④情報収集力 ⑤プレゼン力』を基準に評価されます。
詳しくはこちらをご覧ください。

審査結果

グランプリ

甲南大学経営学部・西村ゼミ(研究企業:六甲バター)
「おいしいは誰かと一緒に」

動画メッセージを商品に

QBBのブランディングにつなげ、チーズ商品の消費量拡大を図るための新商品を提案する。まず食をめぐる課題の中で私たちは子どもの孤食に着目した現。状を知るべく、孤食状況にある子どもたちのための場である全国の子ども食堂203カ所の運営者と、小学生の子どもがいる親42人を電話などで調査したところ、親子のつながりが弱い現状が浮かび上がった。そこで商品のターゲットは子どもと過ごす時間がなくつながりが弱い小学生の親とした。商品名は「あなたに想いをはい!チーズ」。給食用の商品で親子ともになじみ深い既存商品を活用。子ども1人での夕食時に商品を添えておき、商品に付けたQRコードにスマホをかざすと親のメッセージ動画を受け取れ、スマホを持たない子には親が直接メッセージを書き込めるようにした。これにより親子がつながっていられる時間が増える。アプリを通じてメッセージ動画を再生するとポイントが加算され、たまったポイントでQBBプロセスチーズパークに招待することでブランディングにもつなげることができる。この商品を小学生の子を持つ親に購入してみたいか聞いてみたところ74%が「購入してみたい」と回答した。ターゲット以外の層からの購入も見込める。

「孤食」結び付ける発想に驚き

六甲バター株式会社代表取締役副社長・塚本浩康氏の話

給食用に販売している「ポコット」という地味ながら子どもたちにとっては身近な商品に光を当て、そこに「孤食」という社会課題を結び付けるという発想に驚かされた。QRコードを活用して動画を埋め込むという手法も若い世代だからこそのアイデア。いただいたいくつかのヒントを今後の商品開発に生かしていきたい。

団結力プレゼンで発揮

ゼミプロジェクトリーダー・中田息吹さん(3回生)の話

孤食というテーマを掘り下げるため、全国の子ども食堂にヒアリングし、実際に子どもを持つ四十数組の親子を訪ねて情報収集し、当事者の声を拾った。その結果をふまえ、親子のつながりをどうつくるかというポイントに絞って商品化のアイデアを練ることができた。連日16人のゼミ生で議論し高まった団結力をプレゼンで生かすことができた。

準グランプリ

関西学院大学商学部・西本ゼミ(研究企業:三晃商事)
「地域貢献に結びつく旅館のリ・デザイン」

リノベにパートナー企業

空き家だった古民家をリノベーションし、赤穂市加里屋地区に2019年5月にオープンした「加里屋旅館Q」。吉井社長からは「地域と人をつなぐ場にしたい」という思いを聞くことができた。ただ赤穂には観光客が少ない。そこで他の空き家も一気にリノベーションする「赤穂の街リノベーション」を提案する。リノベーションのパートナー企業を探し当て、G-FLAT(神戸市中央区)とマッチング。行政からの支援を引き出し、多くの事業者を巻き込むにはさらに強力なパートナーが必要と考えていたところ、社会課題の解決に取り組む事業部門を持つ、無印良品を展開する良品計画(東京都)から賛同を得ることができた。今後、住民の理解、行政の支援を得ながら加里屋地区の一体整備に継続的に取り組んでいきたい。

3位

甲南女子大学人間科学部・佐伯ゼミ(研究企業:キッザニア甲子園)
「保護者と共に子どもの「生きる力」を育成するキッザニア甲子園」

体験の広がり、保護者組織に着目

子どもの「生きる力」の育成が社会から求められている。キッザニアでの体験価値を「生きる力」に結びつけるには保護者の役割が欠かせない。体験を家庭で共有していくには「施設内での職業体験による気づきや学びを、家庭につないでいくための支援」「保護者同士がキッザニアを通じた生きる力の育成について学びあうコミュニティーづくり」が必要だと感じた。前者の仕組みとして、仕事内容や各スポンサーの意図を伝える動画や、子どもと一緒に体験の振り返りができるシートを用意。後者では、保護者それぞれの工夫や失敗例を情報交換し共有する場をつくる。保護者コミュニティーから新たな付加価値を創出できるだろうし、リピーター、新規顧客の獲得も期待できる。

審査員特別賞

神戸学院大学経営学部・島永ゼミ(研究企業:日本テクノロジーソリューション)
「人と人をつなぐラッピングロボット」

ギフト市場に着目

脱プラスチックが進むと、主力商品であるシュリンク包装機械の対象であるペットボトルの減少が予想されるため新たな市場開発が課題となっている。そこでBtoC(消費者向け取引)市場、なかでもギフト市場に着目した。消費者ニーズを把握すべく20〜40代の男女約100人にアンケートをとったところ、自分のセンスや個性をアピールできるラッピングにしたいという潜在的なニーズを発見できた。そこでラッピングロボを提案する。いくつかの店舗の商品を自分で選んで、大、中、小のギフトボックスから選べるようにして詰め合わせ、包装紙も複数から選んでラッピングできるようにする。ショッピングモールのインフォメーションに置いて無料で使えるようにすることでギフト市場を改革できる。

企業10社、11大学・20ゼミの約250名(20チーム)が参加!

甲南女子大学・佐伯ゼミ×キッザニア甲子園(KCJ GROUP)

名古屋学院大学・濵ゼミ×キッザニア甲子園(KCJ GROUP)

関西学院大学・西本ゼミ×三晃商事(夢乃井)

武庫川女子大学・平井ゼミ×三晃商事(夢乃井)

甲南大学・奥野ゼミ×ジィ・アンド・ジィ

関西大学・千葉ゼミ×ジィ・アンド・ジィ

兵庫県立大学・山口ゼミ×スイコー

武庫川女子大学・赤岡ゼミ×スイコー

関西学院大学・古川ゼミ×デジアラホールディングス

立命館大学・金ゼミ×デジアラホールディングス

神戸学院大学・島永ゼミ×日本テクノロジーソリューション

立命館大学・西岡ゼミ×日本テクノロジーソリューション

甲南大学・藤田ゼミ×マルヤナギ小倉屋

関西大学・西岡ゼミ×マルヤナギ小倉屋

関西学院大学・安ゼミ×六甲山観光

流通科学大学・辻本ゼミ×六甲山観光

甲南大学・西村ゼミ×六甲バター

流通科学大学・田中ゼミ×六甲バター

神戸学院大学・林ゼミ×吉田ピーナツ食品

関西大学・荒木ゼミ×吉田ピーナツ食品

タイムスケジュール

時間
順番
企業名
大学名
学部・ゼミ名
課題研究テーマ(予定)
10:00
開会/主催者あいさつ、プレゼンについての説明・注意事項など
10:20
A



1
日本テクノロジー
ソリューション
立命館大学
経営学部・西岡ゼミ
トルネードで6次産業化へ導く新規事業
10:31
2
神戸学院大学
経営学部・島永ゼミ
人と人を繋ぐラッピングロボット
10:43
3
六甲バター
流通科学大学
商学部・田中ゼミ
六甲バターの新ブランド「エクスフロマージュ KOBE」を神戸の手土産の新定番に!!
10:54
4
甲南大学
経営学部・西村ゼミ
チーズによる食の新たな価値創造
11:16
B



5
ジィ・アンド・ジィ
甲南大学
経営学部・奥野ゼミ
残業を撲滅せよ!~わたし、定時で帰ります。~
11:27
6
関西大学
商学部・千葉ゼミ
新規顧客獲得~ニッチ商品から新たな提案~
11:39
7
吉田ピーナツ食品
神戸学院大学
経済学部・林ゼミ
YES!シキコウジョウ~やりがいを感じる職場づくりの提案~
11:50
8
関西大学
商学部・荒木ゼミ
ナッツの新たな可能性
12:10
昼休憩
13:10
午後の部 開始
13:17
C



9
スイコー
兵庫県立大学
経営学部・山口ゼミ
目指せ!脱容器メーカー 〜スイコーランドの実現に向けて〜
13:28
10
武庫川女子大学
生活環境学部・赤岡ゼミ
PE遊具の無限の可能性~PE HAPPY~
13:40
11
六甲山観光
流通科学大学
人間社会学部・辻本ゼミ
若者を六甲山に呼ぶためにはどうすべきか―六甲山を若者の聖地に-
13:51
12
関西学院大学
総合政策学部・安ゼミ
六甲でストレス解消
14:13
D



13
マルヤナギ小倉屋
関西大学
商学部・西岡ゼミ
食のライフスタイルの提案によるブランド戦略
14:24
14
甲南大学
経営学部・藤田ゼミ
毎日の食卓にマルヤナギを
14:36
15
キッザニア甲子園
名古屋学院大学
商学部・濱ゼミ
こども達に就職への興味を持たせ、職業体験をすることでキャリア意識を高める
14:47
16
甲南女子大学
人間科学部・佐伯ゼミ
キッザニアと様々な"ツナガリ"をより深めるための提案
15:07
休憩
15:23
開始
15:25
E



17
デジアラ
ホールディングス
立命館大学
経営学部・金ゼミ
エクステリア事業のシェア拡大のためのマーケティング戦略
15:36
18
関西学院大学
総合政策学部・古川ゼミ
企業が目指すべき最強のチームとは~モチベーションを軸に~
15:48
19
三晃商事
武庫川女子大学
生活環境学部・平井ゼミ
インバウンド×赤穂=アコウバウンド~日本の日常を満喫する長期滞在プラン~
15:59
20
関西学院大学
商学部・西本ゼミ
地域貢献に結びつく旅館のリ・デザイン
16:19
審査・表彰式
17:10
閉会

※タイムスケジュールは目安です。時間は前後する可能性があります。

審査委員

審査委員長

神戸大学大学院経営学研究科 教授

南 知惠子

神戸大学文学部を卒業後、ミシガン州立大学にて修士号、神戸大学にて博士号(商学)を取得。横浜市立大学商学部助教授を経て、2004年より現職。2018年度より、神戸大学キャリアセンター長、学長補佐(キャリア支援担当)を兼務。専門は流通・マーケティング論。兵庫県、神戸市等の審議会委員、日本生産性本部顧客満足度指数開発顧問等を歴任。サービス開発に関する企業との共同研究多数。主要著書は「リレーションシップ・マーケティング」(千倉書房、2005年)、「顧客リレーションシップ戦略」(有斐閣、2006年)『サービス・イノベーション-価値共創と新技術導入-』(有斐閣、2014年、西岡健一との共著)、『製造業のサービス化戦略』(中央経済社、西岡健一との共著)など。
審査委員

流通科学大学商学部 教授

清水 信年

神戸大学経営学部卒業、同大学院経営学研究科博士課程修了、博士(商学)。奈良大学社会学部専任講師、流通科学大学商学部専任講師・准教授を経て2011年より現職。同年から、小売業での人材育成を目的として新設された商学部リテールマネジメントコース長を務め、現在は大学院流通科学研究科長。専門はマーケティング論、製品開発論、リテール・マネジメント論。
審査委員

株式会社日本政策金融公庫 企画管理本部
広報部報道課長

小谷健太郎

1997年中小企業金融公庫(現・日本政策金融公庫)入庫。2006年日本生産性本部出向。千住支店、静岡支店、金沢支店にて中小企業向け事業資金の融資業務に従事。2011年大阪支店融資課長、2015年人事部人財育成課長。2017年からは広報部報道課長としてマスコミ対応の業務を行う。神戸大学大学院経営学研究科卒(MBA)、中小企業診断士、日本生産性本部認定コンサルタント。
審査委員

パナソニック株式会社 アプライアンス社
Game Changer Catapult 代表

深田 昌則

1989年、松下電器産業(現パナソニック)入社後、米国松下電器およびカナダ松下電器に赴任。帰国後、欧米コンシューマー市場向け国際営業を担当。その後、海外宣伝課にて、LUMIX、DVDレコーダーのグローバルキャンペーンや、スポーツマーケティング室にて、五輪大会の技術マーケティング戦略を担当。2010年パナソニックカナダ、2015年アプライアンス社海外マーケティング本部新規事業開発室長。2016年、デジタル変革時代のイノベーションを加速する社内アクセラレーター「ゲームチェンジャー・カタパルト」を立ち上げ、代表に就任。組織や働き方の枠組みを超え、新しい技術や発想で「くらしの願いをカタチにする」ことを目指している。神戸大学大学院経営学研究科卒(MBA)。新規事業創出支援会社 株式会社BeeEdge 取締役兼任。
審査委員

株式会社NOTE 代表取締役

藤原 岳史

2009年一般社団法人ノオト設立、理事に就任。2016年株式会社NOTEを設立し、代表取締役に就任。古民家(歴史的建築物)の活用を起点に、持続可能なビジネスとエリアマネジメントを実践。過疎化・空き家化が進む地方において、独自の改修・情報戦略・マーケティング・資金調達などのノウハウを駆使し地域活性化事業に取り組んでいる。
審査委員

神戸大学大学院経営学研究科 准教授
(Mラボ課題解決ラボ実行委員)

森村 文一

神戸大学大学院経営学研究科博士課程終了、博士(商学)。京都産業大学経営学部助教を経て、2014年より現職。専門はマーケティング論、サービスマーケティング論、消費者行動論。主にイノベーションデザインと消費者のイノベーション採用行動や、企業の技術導入とサービスデザインについて研究を行ない、製造企業および小売企業のマーケティング戦略立案や技術ベースのサービス開発の支援に携わる。
審査委員

有限会社未来教育設計 代表
(Mラボ課題解決ラボ実行委員)

吉住 裕子

(株)住友銀行、(株)JDL等に勤務したのち、1999年に独立し、2005年に(有)未来教育設計を設立。
事業者・団体の新規事業立ち上げを、戦略立案・資金調達・人財育成面から支援し、その挑戦と進化を応援する中小企業診断士。
また、学生から社会人への過渡期に重要となる「企業人準備教育」を企画・提供し、企業と人財の未来づくりを支援中。